2025-09

ハク

DAY:374, 焼肉のかおり

夕方から設計おじさんと洗濯おばさんが出かけていきました。帰ってきたときに、ハクの鼻はすぐに気づきました。大工じいちゃんと焼肉でしたね。ぷんぷん香ばしいにおいがしています。おふたりとも楽しそうな顔。ハクも一緒に行きたかったです。遺伝子先生の話では、ハムスターも本来、穀物だけでなく、動物性のタンパク質を少しずつ食べるのが大事だそうです。野生では虫などからも栄養をとるとか。なるほど、それならハクも、焼肉からタンパク質を摂取してみたいです。
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DAY:373, 音の正体を考える

ハクは今朝、初めて「雷」というものを、真剣に観察してみました。ゴロゴロという低音、ピカッと光ってから少し遅れて届く振動。これが自然界の「音の力」なのですね。大きな音が地下のお部屋まで響いてきて、ハクは体をぎゅっと丸めてしまいました。洗濯おばさんも「怖いねえ」と言っていて、どうやら人間の世界でも雷は苦手みたいです。遺伝子先生は、「音を怖がるだけでなく、その正体を知ろうとすることが探検家の第一歩です」と言っていました。なるほど。ハクも、ただ怖がってばかりではなく、音の種類や方向を感じ取る練習をしてみようと思います。でも……今日はやっぱり、お部屋の奥が安心です。
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DAY:372, シャインマスカットのかおり

今日は日曜日。設計おじさんのいびきが、おだやかに部屋の空気をゆらしています。夕方になると、むくりと起き上がって、キッチンの音。いつもの晩ごはんの時間です。昨日は、おやつのひまわりの種を忘れられたから、ちゃんと催促して、いただきました。今日は夕食後——甘い香りが、すぐそばまで。設計おじさんと洗濯おばさんがシャインマスカットを食べています。知っていますよ、その香り。みずみずしくて、やさしくて、少しずるい香りです。ハクも、欲しいです。
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DAY:371, 風といっしょに

アウトドアエリアに、やさしい秋の風。カボチャの香りと、小松菜の緑がふんわりと混ざる。設計おじさんも洗濯おばさんも、今日はのんびり、ハクと同じペース。あたたかい空気の中で、みんなの時間が、ゆっくりと溶けていきます。走るでもなく、探すでもなく、風といっしょに過ごすだけ。そんな一日が、ハクのこころをやさしくしてくれるのです。
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DAY:370, 今日はハクの天国

今日は、洗濯おばさんはお友達とおでかけ。設計おじさんもパッチワークばあちゃんとお出かけ。ということは……はい、今日はハクの天国です。デッキの上を風が通り抜け、お部屋には静けさだけ。誰にも見つからず、誰にも止められず、ハクは思う存分、回し車でサイクリング。小屋を抜け、洞窟を駆け抜け、ごほうびの隠しておいたヒマワリの種をひとつ、ほっぺにイン。今日は、誰にも邪魔されない、ハクの天国です。
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DAY:369, 待つのも、お祝いのうち

今日はパッチワークばあちゃんのお誕生日。設計おじさんと洗濯おばさんは、お祝いの席でご馳走中だそうです。ハクはといえば、お祝いのにおいだけでも届かないかと、デッキの前で鼻をひくひく。でも風は静かで、届くのは冷たい夜気ばかり。「まだですか?」「まだですか?」何度もつぶやいてみたけれど、どうやら待つのも、ホームステイの一部みたいです。遺伝子先生いわく、ハムスターは夜行性でも「帰りを待つ動物」ではないそうです。……でもハクは、ちょっとだけ例外です。
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DAY:368, お先にいただいています

今日は、いつもより少し早めに晩御飯が出てきました。洗濯おばさんの帰りが少し遅いみたいです。設計おじさんが静かにお部屋を整えてくれて、そのあいだにハクは、いただきますをしました。ニンジンもカボチャも、いつもと同じなのに、なんだか「お先にいただいています」と言うだけで、少し大人になった気がします。しばらくして、洗濯おばさんの「ただいまー」が聞こえました。おかえりなさいませ。
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DAY:367, お彼岸という探検

設計おじさんと洗濯おばさんは、今日は「お彼岸のイベント」に行っていたそうです。灯火の中を歩いて、静かで、少ししんみりした気持ちになる行事だと聞きました。でも、帰ってきたおふたりの話題は、ほとんどトンカツ定食の感想でした。お彼岸って、過去を思い出す日なのかもしれません。でも、おいしいものを食べて笑顔になるなら、それもまた、いまを大切に生きるということだと、ハクは思いました。では、ハクも「いま」を味わう時間にします。どうか、ニボカツ定食を一人前お願いします。
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DAY:366, 1周年のご馳走と新しい遊び場

今日は、なんだか特別な日です。設計おじさんと洗濯おばさんが「ホームステイ1周年記念」と言って、ご馳走をたくさん用意してくれました。ニンジンもカボチャも、まるでお祝いの色みたいに明るく見えます。それだけではありません。アウトドアエリアには、新しい遊び場ができていました。お二人がこっそり準備してくれていたみたいです。ハクはお食事のあとに、そこを何度も行き来して探検しました。1年前のハクは、まだ緊張していて、音にさえ驚いていたのに、いまはこんなに落ち着いて、家族のように過ごせています。とっても嬉しいです。
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DAY:365, 小さな秋

ついに夕方頃から、ハクのお部屋にも秋の空気が漂いはじめました。涼しい風がふわりと通り、毛も少しほぐれる気がします。設計おじさんは「昼はエアコン、夕方は自然の風で」と言いますが、ハクはその小さな変化も楽しみたい気分です。まだ早いかもしれませんが、小さな秋を感じられる瞬間でした。
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DAY:364, ごちそうの森

夜のお皿にブロッコリーが登場しました。久しぶりの再会に、ハクの心は弾みます。茎はしっかり、房はふわりとほどけて、食べれば食べるほど幸せが広がります。洗濯おばさんが帰り道で選んでくれた一品だと思うと、味わいもひとしおです。小さな房を一つずつかじりながら、「やっぱりブロッコリー」としみじみ口にしたくなりました。ハクにとっては、何よりのごちそうの森です。
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DAY:363, 突然叫び声にびっくり

今日はとても静かな一日でした。設計おじさんはお友達とお食事、洗濯おばさんもお仕事。お部屋の中は、ハクにとっては快適そのもの。ところが夜になって、突然の叫び声。洗濯おばさんが声をあげたので、設計おじさんもハクも同時にびっくりしました。原因は洗濯物の中に入りこんだ大きな虫。設計おじさんが洗濯物を取り入れたので、洗濯おばさんにすごく怒られていました。ハクから見ると、設計おじさんは注意深く取り入れていたので、少し可哀そうに見えました。
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DAY:362, この様子じゃお土産はなさそう

今夜の設計おじさんは、まるで回し車でサイクリングを100周した後みたいに、ぐったりしています。洗濯おばさんだけは明るい声で「ただいまー」と戻ってきてくれました。設計おじさんは、玄関からほとんど一直線でごろんと寝転んでしまいました。万博とは、そんなに体力を奪う場所なのでしょうか。うーん、この様子じゃお土産はなさそうです。ハクのお部屋に新しい木の実でもころんと転がっていたら、夢のようなんですけれど。
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DAY:361, 早めの食事

夕方、いつもより早めにご飯がでてきました。聞けば、設計おじさんと洗濯おばさんは、明日、2回目の大阪万博へ行くのだとか。朝から早く行動するそうです。そういう日もありますよね。ハクは「いただきます」と感謝して、食卓を楽しみます。おじさんもおばさんも、どうぞ気兼ねなく。ハクはお部屋で待っていますので、ゆっくりしてきてくださいね。
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DAY:360, 懇願のち、魔法のトンネル

今日は、夕方にいち早くアウトドアエリアが出現しました。でも、向こうへ続くトワイライトゾーンのトンネルが見当たりません。ハクはデッキからじっと設計おじさんを見つめ、「早くそっちに行きたいです」と懇願しました。するとおじさんが「仕方ないなあ」と言って、手をひと振り。なんと魔法のようにトンネルが出現したのです。ダメもとでもお願いしてみるものですね。探検家ハク、大満足です。
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DAY:359, 丁寧な暮らしのはじまり

昨日の大掃除で、ハクのお部屋はすっかり空っぽになりました。深夜は巣作りに夢中で、ひとつひとつ巣材を集めては並べて、形を整えることに集中しました。食べ物の備蓄もなくなったので、今日はまずペレットをひとつずつ丁寧に集めてから野菜をいただくことにしました。設計おじさんが「そうそう、丁寧な暮らしが大事ですよ」と横から声をかけてきましたが、ハクはよく知っています。おじさんが全部捨てたからでしょ!
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Day 358, 大掃除という試練

今日はハクの地下のお部屋の大掃除。貯めたペレットもきれいに消えてしまい、ハクには大きな試練でした。洗濯おばさんは優しく相手をしてくれましたが、設計おじさんは清潔な空間を維持するために容赦無くガンガン掃除を進めます。あの姿は、まるで別人。恐ろしい人です。
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Day 357, プレゼントの予感

設計おじさんと洗濯おばさんが、何やら相談しています。耳に届いたのは「プレゼント」という言葉。ハクのことを考えてくれているのなら、胸がふわっと弾みます。楽しみに待っています。
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Day 356, 大雨雲の行方

大雨雲がやってくると天気予報で知りました。お仕事終わりの洗濯おばさんの帰り道と重ならないように、設計おじさんと一緒に祈りました。どうか傘がいらないくらいに空が落ち着いていますように。
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Day 355, 元気な姿に安心

今日は、設計おじさんがパッチワークばあちゃんと一緒に韓ドラじいちゃんのお見舞いに行ったそうです。リハビリの成果が出て、元気な姿を見られたと聞きました。ハクも本当は会いに行きたいのですが、暑さに弱いので今日は心だけでお見舞いです。
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Day 354, 文化を味わう秋

今日は、設計おじさんと洗濯おばさんと一緒に映画を見たり音楽を聴いたりしました。ハクも人間の文化をたっぷり堪能しました。季節は秋の始まり。けれど外はまだ暑いみたいですね。
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Day 353, 動き出すタイミング

今日も設計おじさんはお昼間ずっと寝ていました。ハクも同じように眠っていました。夕方になると、設計おじさんが動き出し、ハクも動き出しました。まるで行動がリンクしているようです。不思議ですが、ちょっと嬉しい偶然です。とはいえ、設計おじさん、体調は大丈夫ですか?
ハク

Day 352, 乾きに気づく

今日は、設計おじさんがぐったりしていました。ずっと横になっているようすを見て、ハクは少し心配になりました。ハクの世界では、ほんのわずかな水の不足でも体に重たさがのしかかります。だから、「お水とか飲んだ方がいいですよ」と思わず声をかけたくなりました。乾きに気づくことは、探検の途中で地図を確かめるのと同じくらい大事なことです。
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Day 351, 五感で味わう夜の涼しさ

夜の空気が少し和らいだと、洗濯おばさんが教えてくれました。けれどハクはエアコンに守られているため、お外の気温を肌で感じることができません。設計おじさんと洗濯おばさんは、暑さを経験したからこそ涼しさを味わえるのです。探検家としてハクも五感を研ぎ澄して学びたいと思ったものの、遺伝子先生から「命に関わるのでやめなさい」と言われました。
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Day 350, 大掃除の危機を回避

ハクは、今日はお部屋の大掃除の日になると直感しました。設計おじさんの視線や、道具の並び方にその気配を感じ取ったのです。しかし、なぜかその計画は見送られ、ハクのお部屋はいつものまま。理由は、お食事の用意が遅くなったからでした。思わぬ偶然に守られた空間に、ハクは胸をなでおろしています。
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Day 349, やな感じです

設計おじさんは今日もせっせとお掃除です。植物さんたちのためにレイアウトを整えて、部屋全体もかなりスッキリしました。パッチワークばあちゃんの家まで掃除したそうで、本当にお掃除モードですね。でも……ハクには、やな感じがしています。次はきっとハクのお部屋の大掃除がやってくるはずです。お部屋はハクの秘密基地。あんまり手を入れられたくないのです。
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Day 348, ここは、大丈夫ですか?

空の色が変わってきて、風も少しざわついています。設計おじさんによると、台風という大きな嵐が近づいているそうです。ハクにとっては初めての体験。ここは大丈夫ですか?と聞いたのですが、おじさんはにやりとするだけで答えてくれません。洗濯おばさんが帰ってきたら、ちゃんと安心できる説明を聞きたいです。探検家ハク、未知の自然現象にちょっと緊張しています。
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Day 347, なかなかいい感じですね

今日は設計おじさんが、植物さんたちのエリアをきれいに見せるために、お部屋をお掃除していました。床もすっきりして、ものの配置も整っていて、ハクの回し車からの眺めも快適です。植物さんたちが明るく見えると、空気まで澄んでいるように感じます。探検家としても、こういう景色は観察しがいがあります。なかなかいい感じですね。