DAY:591,まるさの戦い

今日は晩御飯が遅いです。設計おじさんと洗濯おばさんは、夜になってから、たこ焼きを作り始めました。お部屋からでも、なんだか香ばしい匂いがしてきます。じゅうじゅう。ころころ。人間たちは、丸い食べ物を作る時、とても真剣になります。デッキへ出て観察していると、どうやら今日は「どちらがよりまんまるなたこ焼きを作れるか」を競っているみたいです。洗濯おばさんのたこ焼きは、たしかに綺麗な丸です。ですが設計おじさんは、「丸くなる下地を作っているのは自分だから」と主張しています。

遺伝子先生は、「生き物には、ときどき意味のわからないこだわりがある」と話していました。巣の形にこだわったり。通り道にこだわったり。お気に入りの場所を何度も確認したり。人間も、たぶん同じです。ただ、ハクからすると。そんなのどっちでもいいです。こちらは、そろそろ晩御飯の時間なのです。設計おじさんたちは、「今の丸かった」「いや今のは楕円だった」と盛り上がっていますが、ハクとしては、その会議を一度中断してほしいです。しかも、たこ焼きはなかなか終わりません。焼いて。食べて。また焼いています。永久に続くみたいです。その間ハクは、お部屋とデッキを行ったり来たりしながら、静かに待機しています。探検家には忍耐力も必要ですが、空腹には限界があります。結局かなり遅れて、いつもの晩御飯が出てきました。