今日は、洗濯おばさんが妙に静かな顔で近づいてきました。こういう時は、大体なにか考えています。「ハクちゃん、秘密の計画があるんだけど」どうやら明日、設計おじさんは「ニンゲンドック」という健診へ行くらしいです。名前だけ聞くと、人間の集団移動みたいですが、どうも身体を調べるイベントみたいです。そして洗濯おばさんは、かなり真面目な顔で続けました。「便の採取に、ハクちゃんの食糞を混ぜたら面白いかなって」実に興味深い計画です。探検家としては、「その後どうなるのか」は少し気になります。ですが、危険もあります。もし設計おじさんに知られたら、かなり怒られる可能性があります。
遺伝子先生は、「生き物は、食べ物をくれる相手との関係を大事にする」と話していました。たしかにその通りです。ペレット供給網に問題が起きると困ります。なので今回は、慎重に距離を取ることにしました。「ハクは関与しません」という態度です。ただ、せっかく誘ってくれたのに、完全に無視するのも少し違います。なのでハクは、自分の食糞をひとつ、洗濯おばさんにプレゼントすることにしました。遺伝子先生によると、ハムスターにとって食糞は栄養を再吸収するための自然な行動です。人間は驚きますが、ハクたちの世界では普通です。なので、これはかなり実用的な贈り物でもあります。洗濯おばさんは「いらないです」と言っていました。不思議です。そちらから興味を持ったはずなのですが。
