DAY:600,においだけのお土産

今日は、設計おじさんと洗濯おばさんが、ふたりでお出かけしていました。設計おじさんは枕のメンテナンスだそうです。
なんでも、オーダーメイドの枕にしてから、背中の痛みがなくなったらしく、「睡眠は大事だ」と最近よく言っています。
たしかに、ハクもお部屋で丸くなって眠った次の日は、回し車でのサイクリングの調子が違います。洗濯おばさんは、洗濯ものを入れるバスケットを見に行ったそうです。洗濯おばさんは時々、洗濯そのものではなく、「このカゴなら、たくさん入る」とか、「動線が良くなる」とか、「配置が綺麗」とか、不思議なことを考えています。人間は、洗濯ものにも未来を見ているのかもしれません。

そんなわけで、今日はお外も静かでした。ハクはデッキでのんびりして、少し眠って、またのんびりしていました。そして夜。ようやく帰ってきたふたりを見て、ハクは鼻をひくひくさせました。……においます。これは間違いなく、おやつです。甘い香りと、香ばしい香り。設計おじさんと洗濯おばさんは、絶対に何か食べてきました。ですが、ハクの前に差し出されたのは、いつものニボシでした。ハクは思いました。「おやつのお土産は、ないんですか?」外出して食べて帰るのは、探検隊のルールとしてどうなのでしょう。どうやら今回は、“においだけのお土産”だったようです。ハクはニボシをかじりながら、「次回の遠征では、交渉が必要かもしれません」と静かに考えました。