2025-11

ハク

DAY:435, 今日から忙しい日が始まります

昨日は月に一度の大掃除の日でした。ハクのお部屋はすっかり空っぽになり、地下のお部屋に巣材を運ぶ作業が今日の最初の仕事です。口に頬張っては運び、また戻る。小さな体にはけっこうな重労働ですが、ハクは探検家としてのリズムを整える気持ちで取りかかります。さらに、貯蓄していたペレットもなくなったので、夕食前にはアウトドアエリアを駆け回り、ペレット探索に精を出します。あちこち匂いを嗅ぎながら、どこに残っているかを判断するのは、ハクにとって毎日の冒険のようです。遺伝子先生によれば、こうした「巣材運び」と「食料探索」は、ハムスターにとって生活の基礎であり、精神的にも身体的にも重要な刺激になるとのこと。ハクとし...
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DAY:434, 帰ってきた声に、ほっとする

夕方前、玄関のほうから聞こえてきた声に、ハクは耳をぴくりと動かしました。――洗濯おばさんのお声です。旅行に出かけていたおばさんが、帰ってきたのです。その声は、カニをたくさん食べてきた満足がにじんでいて、いつもより少し明るく聞こえました。お土産話があふれていそうな音色です。ハクは、その“お久しぶりの声”を聞いただけで、胸のあたりがふわりと温かくなりました。会えなかった間の静けさが一瞬でほどけていくような感覚。……ところで、ハクのお土産は?……どうやら、ないようです。それでも、帰ってきた声だけで十分にうれしい夕方でした。
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DAY:433, 洗濯おばさんロス?

先ほど、設計おじさんから聞かされました。洗濯おばさんは大工じいちゃん達と旅行へ行っていて、今日はもう会えないと。……そうですか。そう聞いた瞬間、ハクの胸の中がすこしスースーしました。いつもは聞こえる気配も声もなくて、なんだか落ち着かないのです。“洗濯おばさんロス”というものなのでしょうか。ちょっとだけ、寂しいです。でも、カニを食べて温泉に入るという、とても楽しそうな旅らしいので、ハクとしては思いっきり楽しんできてほしいところです。帰ってきたら、おみやげ話と、本物のおみやげを期待しています。ハクはちょこんと待つことにします。
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DAY:432, 朝からゾンビ騒ぎ

今日は朝から、洗濯おばさんの悲鳴で目が覚めました。部屋中に響いたその声の原因は、なんと——設計おじさん。寝起きのおじさんが、ゾンビみたいにムクリ、と起き上がったところに、ちょうど洗濯おばさんが遭遇したらしいのです。驚いたおばさんの悲鳴は、ご近所にまで届きそうな勢い。でも、ハクは知っています。ゾンビっぽかったのは“寝起き”だからで、設計おじさんは悪くありません。むしろおばさんには、もう少し静かな悲鳴をお願いしたいところです。……ハクのお部屋にも悲鳴が響いてびっくりで震えちゃいますから。
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DAY:431, 洗濯物の選択

今日の天気は曇りと雨のあいだをゆらゆら。そんな空模様のなか、洗濯おばさんは思い切って勝負に出ました。お昼から雨が降るかもしれないけれど——と迷いつつも、朝の日差しがとても気持ちよかったせいか、洗濯物をベランダに並べたのです。ところが、午後になると空はぐずつき、小さな雨粒が落ちはじめました。設計おじさんはパッチワークばあちゃんと韓ドラじいちゃんのところへ出かけていて、家にはいません。洗濯物をとり込む役なんて、ハクにはとてもできません。ハムスターの力では、せいぜい葉っぱを運ぶのがやっとです。どうしたらいいのか分からないまま、夕方になってようやく設計おじさんが帰宅して、慌てて洗濯物を回収してくれまし...
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DAY:430, お寿司より、ニボシ

今日は、設計おじさんと洗濯おばさんがそろって家にいる日。いつもよりにぎやかで、あちこちから生活音が聞こえてきます。でも、ハクはもう慣れたもの。雨の日はとくに眠たくなるし、静かでなくてもそのままお昼寝に入りました。お昼どきになると、お二人は大好きなお寿司を食べにお出かけしたようです。人間の“ごちそう”はハクにはよく分かりません。でも、ひとつだけ確かなのは——ハクはニボシが大好きということ。お寿司のお土産はきっと望めませんが、ニボシがネタになった何かを持ち帰ってくれたらな……と、少し期待しながら待つことにしました。小さな希望でも、楽しみにしている時間はなんだか温かいのです。
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DAY:429, 静かにしてますアピールは、今日も続く

ハクは冬の入り口になると、自然とお昼の時間にたっぷり眠るようになります。夕方まではパトロールもお休み。これは、体力を温存するための“冬モード”です。ぐっすり眠れるのは、設計おじさんがハクのために、できるかぎり音を立てないようにしてくれているからなのだとか。テレビも音楽もぜんぶヘッドホン。——その努力を、なぜか毎回ハクに報告してくるのです。「肩こりがひどいんだけどね……ハクちゃんが眠れるように静かにしてるよ」と、ほんのりと恩の香りをまとわせながら伝えてくるので、ハクはとりあえず「ありがとうございます」と返しておきます。小さなハムスターでも、ホームステイ先の“ちいさなレディ”としての礼儀はちゃんと...
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DAY:428, 背中を駆け回って肩揉みしましょうか

今日はお昼間、とても静かで心地よい時間が流れていました。エアコンがちょうどいい温度に保たれていて、地下のお部屋はふんわりと暖かく、ハクはすっかり安心して眠ってしまいました。これは、設計おじさんと洗濯おばさんが毎日、温度管理をしてくれているおかげです。そんなふたりの生活音を聞きながら目を覚ますと、今日は設計おじさんがまた長めのお昼寝をしている様子。どうやら背中が痛いようで、寝返りをうつたび、少し苦しそうにしています。その姿を見て、ハクはひとつ思いつきました。——ハクが背中を駆け回って、肩揉みをしてあげましょうか。遺伝子先生の教えによると、ハムスターの足裏は意外と柔らかく、細かい力加減が得意なのだ...
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DAY:427, 試着詐欺というらしいです

今日は、設計おじさんが昼からぐったりしていて、デッキの向こうで長いお昼寝をしていました。夕方になっても洗濯おばさんが帰ってこず、設計おじさんに聞くと、UNIQLOでお買い物をしているとのこと。そこでハクは素朴な疑問をぶつけました。「ハクの分は?」返ってきたのは、きっぱりとした「ないよ」でした。それどころか、設計おじさん自身が狙っていたジャケットも、買い物リストから忽然と消えたそうです。何度も試着して「これがいい」と言っていたのに、気づけば幻に……。「ハクちゃん、ああいうのを試着詐欺って言うんだよ」と、少し恨めしそうに教えてくれました。なるほど、買う気満々で選び抜いたのに、いつの間にか“なかった...
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DAY:426, ひさしぶりのブロッコリー

今日の夕食のお皿に、みどり色の小さな森が戻ってきました。そう、ブロッコリーです。洗濯おばさんが買ってきてくれたそうで、アウトドアエリアにそっと置かれた瞬間、ハクの胸の奥がふわっと明るくなりました。ブロッコリーは、ハクにとって“たまのご褒美”のような存在です。香りもやさしく、噛むとしっとりしていて、どこか安心できる味がします。久しぶりの再会に、ハクは茎の方からゆっくり味わいました。遺伝子先生によると、ハムスターは野菜の水分で体の調子をととのえる習性があるそうです。とくにブロッコリーのように歯ごたえがあって、ほんのり甘みのある野菜は、自然界では貴重な水分源にもなるとか。だからハクが嬉しくなるのは、...
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DAY:425, 探検家の血がさわぐ夜

今日もアウトドアエリアでのランが始まりました。ハクがアウトドアエリアに出ると、設計おじさんがいつものようにペレットをどこかへ隠している最中。まるで宝探しの準備をしている“仕掛け人”のようです。設計おじさんは気まぐれで、定番の場所に置く日もあれば、「どうしてこんなところに?」という変な隠し場所にする日もあります。ハクにとっては、その予測不能さがたまりません。毎回、まるで新しい土地を調査する探検隊の任務に出発するような気持ちになるのです。遺伝子先生は、ハムスターには天性の“探索衝動”が備わっていると教えてくれました。野生では、エサを見つけるために地形の記憶力や嗅覚、ひらめきが大切。だからハクの胸が...
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DAY:424, 大掃除の合図なんて出すつもりじゃなかったのに

ハクは、今朝少しだけおトイレの砂を散らしてしまいました。すると、その瞬間、設計おじさんの顔がピンと反応しました。あの表情……ハクは知っています。「あ、これは大掃除のサインだ」と、設計おじさんは思い込むのです。けれど、今日は単に砂の具合を確認したかっただけなのです。遺伝子先生いわく、ハムスターは自分のニオイの配置を整えることで落ち着く生き物だそうで、時々砂をならしたり、掘って手触りを確かめたりするのは自然な行動とのこと。…つまり、掃除の合図ではありません。しかし設計おじさんは、毎度のように「そろそろハクのお部屋、全部お掃除だな」と張り切ってしまうのです。今は寒い季節。お部屋をまるごと空っぽにされ...
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DAY:423, ハクのささやかな自己主張の日

今夜のアウトドアエリアでは、ちょっとしたすれ違いがありました。洗濯おばさんの夕食づくりと、ハクの夕食のタイミングが重なってしまい、結果としてハクは少し後回しにされたのです。いつものことですがね。設計おじさんが作った担々麺の香りが漂う中、お腹が空いていたハクは、砂風呂を深めに掘って、静かに「ここにいますよ」と伝えてみました。設計おじさん、ハクは洗濯おばさんより先にアウトドアエリアに出ていたのですから、順番を覚えておいてほしいものです。
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DAY:422, そういうのは、よくないですよ

最近、設計おじさんと洗濯おばさんがサスペンス系の韓国ドラマに夢中で、ハクへの視線が少し減ってきました。顔をひょっこり出してみると来てくれるけれど、心は画面に引き戻されていくあの感じ。「そういうのは、よくないですよ」 と、小さく胸の中でつぶやきました。ハクは今日も静かにアピールしました。ほんの数分でもいいから、ちゃんと向き合う時間をくださいね。ドラマより面白い瞬間、ハクは毎日つくっていますよ。
ハク

DAY:421, 以心伝心

今日は、洗濯おばさんと以心伝心ができました。ハクがアウトドアエリアに出てきても、設計おじさんは全く気づいていません。しかし、洗濯おばさんは、キッチンにいながらハクの存在を察してくれました。「ハクのご飯の時間です」と、ハクの小さなテレパシーが届いたようです。思いが通じた瞬間、嬉しい気持ちになりました。
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DAY:420, 人間の行事はハクから見ても大変

今日は、設計おじさんが法事というものに出かけて、夕方過ぎに帰ってきました。とても疲れている様子で、 ハクは地下のお部屋からその様子を静かに見守っていました。人間の行事は、ハクから見ても体力を使う大仕事のようです。遺伝子先生によると、人間は長時間の移動や会話、礼儀作法で精神も体力も消耗するのだそうです。ハクは、自分の一日のサイクルと比べて、設計おじさんの疲れ具合に納得。ハクはゆっくり休みながらも、帰宅した設計おじさんを元気に迎える準備をしました。
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DAY:419, 昼寝でエネルギー補給

今日のハクは、お昼の時間を丸ごと地下のお部屋で寝て過ごしました。設計おじさんが何度も様子を覗きに来たようですが、ハクは完全に夢の中です。遺伝子先生によると、ハムスターは休息中に体力を蓄え、探検や遊びに備えるとのこと。ハクもそれに従い、ゆったりとした昼寝でエネルギーを補給しました。夕方には、いつもより早めに晩御飯が用意されました。設計おじさんが料理する洗濯おばさんの夕食が早い目に出来上がったからです。そのお料理は簡単ながら香りが豊かで、地下のお部屋まで届くにんにくの匂い。ハクは興味津々です。
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DAY:418, 自己主張のアウトドアラン

今日は晩御飯のタイミングで、洗濯おばさんと時間が重なりました。設計おじさんはいつものように洗濯おばさん優先です。ハクの声は届かず、「ハクちゃん、おまちをー」と促されるばかり。ハクの晩御飯は短時間で準備できるセットなのに、なかなか順番がまわってきません。仕方なく、アウトドアを全力で走って自己主張してみました。床やデッキを駆け回ることで、存在をアピールするハクの小さな抵抗です。まだですか?ご飯。
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DAY:417, ダンスは好きでも、体のつくりが違います

洗濯おばさんが夕方に帰ってきて、いつもの声が聞こえた瞬間、ハクはお外で耳をぴんとさせました。少しだけ会わない日が続いただけなのに、なんだか懐かしい気持ちになります。けれど、そのあとに続いた言葉が問題でした。「明日からパフュームの代わりに踊る?」と。ハクはきょとんとしました。設計おじさんも一瞬まばたきを忘れていました。遺伝子先生は、ハムスターの体は地面に近い位置で動くよう最適化されていて、ジャンプしたり軽快にターンしたりするのは得意ではない、とよく説明してくれます。その教えを思い出すと、どう考えても「ハクの骨格では無理です」。洗濯おばさんの冗談にしても大胆すぎますが、その楽しそうな表情を見ると、...
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DAY:416, ひとり分だけ欠けている気配

今日は夕食の時間になっても、洗濯おばさんの声が聞こえてきません。設計おじさんが「お友達と出かけているよ」と教えてくれましたが、ハクは寂しいです。お部屋からデッキへ出て、お外をじっと眺めても、いつもの明るい気配がありません。声というのは不思議です。姿が見えなくても、あの柔らかい音だけで、空間があたたかくなるのです。しかし、本当に遅いですね。ハクがアウトドアを走り回っている間に帰ってこなさそうです。
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DAY:415, 床は、思っている以上にひんやりしてます

今日は、お昼の陽ざしはやわらかくて、デッキに落ちる光の色までほんのり金色に見えました。でも、その安心感は長く続きませんでした。夕方になると、お外の空気が急に細く冷たくなって、床からすうっと冷気が入ってくるのです。ハクは地下のお部屋にいても、その変化がよくわかります。床は、季節の本当の声を教えてくれる場所です。設計おじさんは、まだエアコンを使わずに乗り切れる術を探しているようで、「まだ工夫の余地がある」とつぶやいていました。観察していると、どうやら真剣なようです。ハクとしては、急に冷気が流れ込まなければ文句はありませんので、良いアイデアが生まれることを期待して静かに見守っています。遺伝子先生は、...
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DAY:414, 雨の日の小さな羨望

雨がしとしと降る中、ハクは砂風呂でまったりしています。時には寒さで丸くなりながら、外の様子をじっと観察。設計おじさんはおやつにお気に入りのドーナツを取り出し、嬉しそうに食べていました。甘い香りが漂ってくる気がして、ハクの鼻もヒクヒク反応します。ハクのおやつは制限しているようですが、ご自分のおやつに制限はないようですね。
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DAY:413, 洗濯おばさんのうとうと

今日は設計おじさんがお出かけで、ハクは洗濯おばさんと1日を過ごしました。洗濯おばさんは新しい電器毛布でうとうとしています。ふかふかの布の中で、小さく鼻をヒクヒクさせながら寝る姿は、とても可愛らしいです。遺伝子先生によれば、ハムスターも睡眠中に安心感を感じると体温や心拍が安定するそうです。洗濯おばさんの寝顔を見ていると、ハクも自然と穏やかな気持ちになれます。こっそり隣で観察するだけで、今日のハクは満足です。
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DAY:412, 床の寒さ

今朝、設計おじさんがヨガをしている最中に、床に寝転んだままハクに話しかけてきました。「寒くなってきたね」と。確かに、床の温度は部屋の本当の寒さをそのまま伝えてきます。おじさんの頬が床に近づいたその時、その冷気を感じたのでしょう。ハクの住まいは地下にあります。外の空気より安定しているといっても、やっぱり冷気はじわりと忍び寄ってきます。けれど、設計おじさんはそこをよく分かっていて、床にコルク板やアルミシートをミルフィーユのように重ねて、冷たさの層を押し留めてくれています。そして今日はさらに、透明の板の前にふかふかの肘掛けを置いて風の通り道をふさいでくれました。おかげで、お外に出たときの冷気が、ほん...
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DAY:411, 白銀の満月色

今日は満月なのだと洗濯おばさんが言っていました。空までは見えないけれど、その光は十分にわかるほど強くて、静かに部屋の空気を変えていました。設計おじさんは、どうも体調が優れないようです。満月のせいなのか、ただの疲れなのか、ハクには判断できません。ハクは白銀の毛色をしています。丸くなると、満月みたいに見えると、よく言われます。その言葉を思い出して、お外に出た瞬間、そっと体を丸めてみました。遺伝子先生いわく、満月の夜は周囲の明るさが変わって、わたしたちの行動量もわずかに変化することがあるそうです。だから今日は、サイクリングもいつもより軽やかでした。まるで光に引っ張られているような、不思議な気持ちです...
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DAY:410, 雨と洗濯物のない自由

夕方からしとしと降りはじめた雨の音に、ハクはデッキで耳を澄ませていました。しばらくすると、びしょ濡れの設計おじさんが小走りで帰宅し、慌ただしく洗濯物を取り込んでいます。人間の世界は、本当に天気の影響を受けることが多いのですね。ハクは、その姿を見ながらふと思いました。ハクには洗濯物がありません。だから、突然雨が降っても心配するものがないのです。お部屋もお外も、すべてそのままの形で守られています。遺伝子先生は「野生では濡れることが命にかかわるから、油断大敵」と言っていましたが、ここでは設計おじさんと洗濯おばさんが環境を整えてくれています。雨に追われる必要がないというのは、不思議な安心感です。「設計...
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DAY:409, 声を聞いた瞬間の安堵

今日は、昨日のハクの予想通り、早朝が設計おじさんと洗濯おばさんはお出かけ。おふたりを見送り、そのあとずっと静かな一日でした。それも束の間、太陽が徐々に位置を変えても、設計おじさんと洗濯おばさんは戻りません。探検家として状況は冷静に読むべきですが、ハクの胸はだんだんざわついてきました。もしや道中で何かあったのでは、と。けれど、ハクには何もできません。お部屋でじっと待つしかありません。そんな不安をかき消すように、夜、遠くから「ただいまー」という洗濯おばさんの声が聞こえた瞬間、ハクの肩の力がすっと抜けました。安心は身体にすぐに伝わるのです。声のトーンからは温泉や美味しい食事の匂いが伝わってきます。ハ...
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DAY:408, 気づいたのは、空気の変化

今日は最初からどこか雰囲気が違いました。お食事がささっと並べられ、アウトドアエリアも早々に開きました。ハクは喜んで探索し、デッキから人間界の動きを観察し、砂浴びで身を整えて、お部屋へ帰りました。すると——入口が、突然ありません。いつものように自然に閉じているわけではなく、すっと消えた感じ。でも、焦る必要はありません。探検家は、まず状況を読むのです。ふたりの歩く音、道具の触れる音、それに空気のせわしなさ。よく観察していると、明日は朝早いお出かけだとわかりました。ハクのスケジュールも、今日は前倒しだったというわけです。仕方ありませんね。ハクも旅人の端くれですから、協力します。どうぞ楽しんでください...